2008年8月9日土曜日

魔王 第6話


あらすじ


領の過去を探る記者・池畑(六平直政)に、領が本当は真中英雄の兄・友雄で、友人だった成瀬領が事故に遭った際に身元を証明する者が誰もいない家出少年だったことを利用し、領と入れ替わり、領に成りすまして生きていることを突き止められた領。しかも、池畑はそのことを見逃す代わりに多額の金を要求してきた。領にとっては大きな誤算であったが、大胆にも領は池畑から送られた赤い封筒を復讐に利用しようと考える。 領は、渋谷東署に現れると、自分に赤い封筒が届いたと直人に申し出る。その中には直人(生田斗真)の父・栄作(石坂浩二)と表向きは実業家だが、実際は誘拐、殺し…金さえ払えば何でもやるという噂の裏社会の大物・大隈(嶋田久作)との密会写真が・・・。 「これがマスコミにバレれば、大スキャンダルだ」と中西(三宅裕司)。 その写真は山野が盗撮したもので、領の策略通り、直人は父親とヤクザの大物との密会に不穏な気配を感じる。


また領は、同じ写真を栄作にも見せ、池畑の仕業だと思わせる。  すぐさま、栄作は大隈に池畑の口を封じるよう命令する。 しおり(小林涼子)から、『神曲』の残像を見たと連絡を受けた直人は「ガランサス」を訪れる。見えたのは、過去の直人の事件の池畑が書いた捏造記事と、池畑宛の赤い封筒だった事などから、直人は次に狙われる可能性があるのは池畑だと推測する。 「もしかして、雨野は親父を操って池畑を殺させるつもりじゃ・・・?」 また、領の元に赤い封筒が届いたと知ったしおりは、領の身に何かが起こるのではないかと心配する。直人はそんな彼女を見ながら複雑な思いを抱くが、「犯人は必ず俺が捕まえます」と励ますしかなかった。


直人は池畑のアパートを訪ね、殺人事件に巻き込まれる可能性があるので捜査に協力してほしいと頼む。しかし、池畑から「アンタみたいな“人殺し”に守ってもらおうとは思わない」と冷たく切り捨てられてしまう。悔しさとやりきれなさでいっぱいの直人は、それでも守りたいと池畑に言う。事件は、自分が止めなければいけないのだと。 直人は父・栄作を問い詰める。大隈を使って、池畑を消すつもりじゃないのか? 「お父さんは操られてるんです!」と必死に止めようとするが、見覚えがないと栄作は白を切るばかりか、「お前があんな事件など起こすからだ。私の人生はお前の尻拭いの為にあるのではない!」と罵声を浴びせ掛ける。


ホテルのロビーでは、意気消沈する直人を領が待っていた。一連の事件に必ず領が関わっているのはなぜなのか?と話す直人に、自分こそその理由が知りたいから調べてほしいと答える領。 事件が十一年前の事件に端を発するなら、「一番犯人に近い人物はあなたなのでは?」と、冷たい瞳で見据えるように言う領に、直人は何も言い返すことが出来なかった…。 その頃、領の姉・真紀子(優香)の元を領の取材と偽り池畑が訪ねていた。 電話でその事を知った領は怒りを露にし、口止め料の件で返事をすると言ってある場所に呼び出す。 その頃、宗田(忍成修吾)の元にも、赤い封筒が届いていた。中には葛西(田中圭)と麻里(吉瀬美智子)が抱き合っている写真の他に典良と麻里が自宅から出てくる所の写真が入っていた。宗田は葛西と麻里の不倫を知り、ある事を企む…。


池畑が領に呼び出された場所に来ると、そこには領の姿はなく、赤い封筒を見つける。中には、タロットカードと11年前の記事のコピーが入っていた。裏切られた事に怒りを露にする池畑は、領の秘密をバラす事を決意する。しかし次の瞬間、大隈の部下たちに囲まれる。栄作の差し金だと判断した池畑は、なんとか彼等から逃げ出し、栄作に連絡。金と引き替えに、直人の件をマスコミにバラさない事を約束する。それに応じた栄作はすぐさま大隈に連絡し、池畑殺しを中止するよう伝える。しかし、大隈は部下達に予定通り動くよう命令する。実は大隈は、領から多額の金を受け取っており、池畑を追い詰めるように依頼を受けているのだった。金で動く大隈は、栄作を裏切り、領に寝返ったのだった―――!! 池畑は、取引で栄作が裏切ることを用心して、直人に守ってくれと連絡する。その代わりに、「教えてやるよ、真犯人」と言う池畑。 「死んだ奴が相手じゃ、捕まえられねえわな」という池畑の言葉が引っかかりつつ、すぐさま現場へ向かう直人。

直人から近くについたと知らせを受け、外に出た池畑を、大隈の部下達がようやく見つけ、捕まえようとする。栄作とは金で型がついたと不敵にいう池畑だが、チンピラの一言に愕然とする。「ボスは変わったんだよ」 それを聞き、命が危ないと逃げ出す池畑。それを追う部下達。逃げ場を失った池畑は、古びた倉庫へと逃げ込み「立ち入り禁止」と書かれた場所へ足を踏み入れてしまう。すると…老朽化が進んだ床が抜け、落下!下にあった鉄骨に頭をぶつけてしまう。そんな池畑の元へ一人の人物がやってきた。直人が来たと思った池畑は、虫の息で証拠であるボイスレコーダーを渡すが――!!なんと、来たのは領だった!!!愕然とする池畑だったが、時既に遅し。驚きと怒りに震えながら息を引き取る。 池畑から呼び出された直人は約束の場所まで来た事を知らせるために電話をかけていた。すると、どこからか呼び出し音が聞こえ、その音がする方へ歩いていくと…池畑が倒れていた!!!既に息絶えている池畑を前に、言葉も出ない直人。 池畑から受け取ったボイスレコーダーを聞きながら不適な笑みを浮かべて現場を去る領。またしても第三者を操って人を殺す計画を成功させたのだ。 領の復讐は留まる事を知らない…。



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